財産をあげないと言われても相続できる?
仮に、自分の父親に財産をあげないと言われ、「財産はすべて妻●●に相続させる」旨記載した遺言を有効に作成されてしまった場合、父親の遺産を相続することはできないのでしょうか?
<例>
父親 ー 母親
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自 分
実は、遺言により相続の対象から外されても、民法上、「遺留分」については、相続できるという制度になっています。
つまり、「財産はすべて妻に相続させる」という旨の遺言があったとしても、一定の財産を相続することはできるのです。
具体的には、上記例の場合で、遺言がない場合、相続財産は、
2分の1(法定相続分)
となります。
しかし、上記例の場合で、「財産はすべて妻に相続させる」旨の遺言がある場合には、
2分の1(遺留分として認められる割合)×2分の1(法定相続分)=4分の1
となります。
そして、その4分の1の額を母親に請求していくことになるのです。
給料はいくらまで差押えられる?
判決を得たり、和解調書や公正証書を作成しても、相手方が支払わない限りは、残念ながら、お金を回収することはできません。
そのような場合には、相手方の財産を差押えることになります。相手方が会社員であれば、給料を差押えることができます。
しかし、その給料の全額は差押えることはできません。
給料から税金等を控除した残額の4分の1しか差押えることができません(ただし、上記金額が月額44万円を超えるときは、その残額から33万円を控除した金額)。
よって、税金等を控除した給料の額が仮に20万円であるとすると、差押えることができるのは、5万円ということになります。
もっとも、債権を全額回収するまで差押えをすることができるので、月々5万円を回収し続けることになるのです。
しかし、相手方が退職してしまうと、差押え対象となる給料はなくなるので、債権の回収はできなくなります(退職金も差押えの対象となります)。次の職場が判明すれば、またそこでの給料を差押えることができます。
モニターを浮かせました
弊所矢田が、4台目のモニターを横向きにして、デスクからは浮かせて設置しました。
横向きに設置したのは、エクセルなどの閲覧のためのようです。
そして、デスクから浮かせることで、デスクを広く使うことができます。
そして、モニターを使わないときは、端に動かすこともできます。
どのような仕組みでモニターを浮かしているかといいますと、「モニターアーム」なるものをモニター及びデスクに付けるのです。
完全に趣味の領域です。
モニターは縦置きが便利
パソコンのモニターは縦置きが便利です。
弁護士業界では、縦置きにしている方も多いと思います。
電器店で売っているモニターは、横置き(横長)のものが多いのですが、ネット上では、縦向きにも横向きにも回転できるモニターも販売されています。
モニターを縦置きにすると、ワードなどのA4サイズの文書をスクロールすることなく、すべて見ることができます。そのため、書類作成の作業効率が格段に上がります。
A4サイズのPDFなどもスクロールする必要なく閲覧することができるので、資料の参照も効率化します。
また、ネット上のサイトも縦長のものがほとんどであるので、ネット上で調べものをするにあたっても、画面から目に入る情報量が格段に増えます。
また、モニターを複数設置するのもおすすめです。
私は、右のモニターに予定表やタスクリストを表示させ、真ん中のモニターに作成途中のワードファイルを表示させ、左のモニターに参考資料を表示させるなどして使用しています。
士業の方など、書類作成をすることが多い業務の方には、縦置き&マルチモニター(複数のモニター)をおすすめします。
ご使用中のパソコン本体にモニターをつなげるだけでできるため、簡単です!
相続放棄は自分でできる?
亡くなった方の権利も義務もすべて受け継ぎたくない場合、相続放棄の手続きをする必要があります。
しかし、相続放棄をするには、弁護士に頼まなければならず、お金もかかるし、、、と悩まれる方もいらっしゃるかと思います。
実は、相続放棄の手続きは簡単で、ご自身ですることは十分可能です。
相続放棄するには、亡くなった方の最後の住所地の家庭裁判所に①申述書と②戸籍等を提出するだけだからです。
①申述書について
申述書は以下のリンクによりダウンロードすることができます。
②戸籍等について
亡くなった方の住民票の除票または、戸籍の附票に加えて、戸籍(または除籍謄本)が必要となります。
具体的には、配偶者が亡くなった場合、その配偶者の死亡の記載のある戸籍謄本を用意する必要があります。
親が亡くなった場合には、その親の死亡の記載のある戸籍謄本(死亡により戸籍に誰もいなくなっている場合には除籍謄本)を用意する必要があります。加えて、ご自身の戸籍謄本が必要になります(親と同じ戸籍に入っている場合は不要)。
戸籍謄本は、郵送でも請求できるため、簡単に入手することができます。
ただし、兄弟が亡くなった場合には、必要な戸籍が複雑になってくるため、ご自身でやってみて、できないようであれば専門家にご依頼されてはいかがでしょうか。
必要な戸籍等は、以下のリンクに詳細が記載されております。
自動車保険の弁護士費用特約とは?
自動車保険(任意保険)に弁護士費用特約がついていることがあります。
この弁護士費用特約とは、何なのでしょうか?
それぞれの自動車保険によって、条件は異なりますが、一般的には、交通事故の相手方や相手方の保険会社との交渉を弁護士に依頼した場合に、その弁護士費用等について保険でカバーすることができるというものです。
つまり、まず基本的には、交通事故が発生した場合、相手方の自賠責保険でカバーできる部分については、相手方の自賠責保険会社に補償を求めることになります。
自賠責保険でカバーできない部分(物損等)については、相手方が任意保険に入っていれば、相手方の保険会社に補償を求めることになります。相手方が任意保険に入っていなければ相手方本人に、直接補償を求めることになります。
しかし、相手方本人や相手方保険会社との間で後遺症や過失割合等で揉めることがあります。また、相手方保健会社の提示額が標準的な場合より低い場合があります。
そのようなときに、専門的知識がなければ、十分な補償を得ることができなくなってしまうのです。
そこで、弁護士費用特約を利用すれば、弁護士に相手方や相手方保険会社との交渉や訴訟を委任することができ、ご自身で相手方や相手方保険会社とやりとりをする必要がありません。補償の額の相場等を理解し、法的知識を有する弁護士が関与することで、納得した結論になる場合が多いかと思います。
ぜひ、ご自身の自動車保険に弁護士費用特約が付いているか否か、そしてご自身の交通事故が弁護士特約を使うことができるケースであるのか否かを、ご自身の保険会社に問い合わせることをおすすめいたします。
交通事故の相手方が任意保険に入っていなかったら?
法律で加入が義務付けられている自賠責保険の他に、なぜ任意の自動車保険に入ることが推奨されているのでしょうか?
その理由は、自賠責保険では、補償範囲が限られてしまうからです。
具体的には、自賠責保険では相手方への補償に関しては、死傷の場合には補償額に上限がありますし、物損の場合には補償はなされません。
つまり、相手を死傷させてしまい、損害賠償請求をされた場合に、自賠責保険の上限を超えた分については、ご自身で相手方に支払う必要があるのです。
また、相手の車等を破損してしまい、損害賠償請求された場合には、全額ご自身で相手方に支払う必要があるのです。
したがって、ご自身の負担を軽減し、相手方への補償を確実にするために、任意の自動車保険に入ることが推奨されるのです。
では、交通事故の相手方が任意保険に入っていない場合にはどうなるのでしょうか?
そのような場合には、残念ながら、十分な補償を受けられない場合があります。
つまり、自賠責保険の範囲外の部分については、相手方の保険会社ではなく、相手方から直接支払われることになるので、補償の有無は、相手方の資力等によるところになるのです。
そのため、自分の車をぶつけられて、修理代金が発生したのに、相手方から賠償金を一括で払ってもらえず、分割でしか支払ってもらえない場合もあります。相手方の態度によっては、全く払ってもらえない場合もあります。そのような場合には、相手方に対して、訴訟を提起することを検討することになります。