「カロリーゼロ」はゼロでない?
近年「カロリーゼロ」と表示された商品が数多く見受けられます。
しかし、「カロリーゼロ」と表示された商品のなかには、カロリーがあるものがあります。
実は、カロリーがあっても、「ゼロ」と表示していいことになっているのです。
健康増進法に基づいて定められている栄養表示基準においては、食品の場合には100グラムあたり、飲料の場合には100ミリリットルあたり、5キロカロリー未満の場合、「0」や「ゼロ」と表示することができるとされています。
つまり、カロリーゼロだと思って1リットル飲んだら、50キロカロリー近く摂取していたということもありえるということなのです。
しかし、この法律及び基準は、消費者を騙すことを推進しているのではなく、ゼロと同視しても問題ないくらいに少ないものであるから、「ゼロ」と表示することを認めているのです。
カロリーだけではなく、脂質や糖類も100グラム(100ミリリットル)あたり0.5グラム未満であれば「ゼロ」と表示できます。
商品によっては、「カロリーゼロ」という表示の横に「※」印が付いており、「栄養表示基準による」と書かれていることがあります。
これは、5キロカロリー未満なのでゼロと表示していますということを丁寧に示しているのです。